こんにちは 松崎斎場の井上です。 弊社スタッフはお式の進行や運営だけでなく、 様々なシーンでご家族のお手伝いをさせて頂いております。 本日はそのお手伝いの一つとして「納棺の儀」について書かせていただきたいと思います。 「お葬儀の仕事」というと、多くの方が「おくりびとみたいな仕事でしょう？」と仰います。 なかなか普段目に見える職業ではありませんし、 葬儀というと「おくりびと」のイメージが強い方も少なくないのではないでしょうか。 お見積から祭壇作り、そしてお式の進行などなど、 色んなことをしている葬儀スタッフですが、 その中でも「納棺」は「おくりびと」のイメージにとても近く、 皆様にも想像して頂きやすいかと思います。 お布団の上にいらっしゃる故人様をお棺へとお連れする、「ご納棺」。 この時、特に女性の方にはお化粧直しをさせて頂く事が多くあります。 通常は私たちスタッフが故人様専用のお化粧品でお直しをさせて頂くのですが、 私が担当させて頂いたお客様に 「いつもおばあちゃんが使っていた口紅とほほ紅を塗ってあげたい」と、 お孫様方がお化粧品を持ってこられたことがありました。 その方は入院中でも毎日欠かさず口紅を塗ってらっしゃったそうで、 御遺影のお写真でもとてもきれいにお化粧なさっていました。 紅筆をお渡しすると、 お孫様方は慣れない手つきで一生懸命おばあ様に紅を差していらっしゃいました。 「いつものおばあちゃんの顔やん」 そういって微笑まれたご家族の皆様のご様子は、今でも忘れません。 私たちスタッフがご家族にさせて頂けるお手伝いは微々たるものです。 お通夜とご葬儀のたった二日間というお別れのお時間の中で、 ご家族が故人様へ、ひとつでも「ありがとう」を伝えられる場にできれば…